大陸間横断100Gbps性能コンテスト
3年連続アワード受賞



 当社が取り組んでおります通信高速化技術の研究成果として、当社製品である超高速ファイル交換・伝送ツール群である「Bytix Archaea (アーキア) tools(旧製品名HCP tools)」が、 「国際会議SuperComputingAsia(SCA2024)/Data Mover Challenge」国際広域通信の実証チャレンジ(略称DMC23)において、 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)[東京都小金井市]、京都大学[京都市]、株式会社クレアリンクテクノロジー[京都府精華町]の日本代表合弁チーム[Team MUSASHINO]が、 「Best performing in impaired networks」アワードを受賞しました。 本受賞は、同国際会議DMC20、DMC21(DMC22は主催者都合により実施なし)に続き、連続3度目の受賞となりました。 本DMCチャレンジ(既存回線と実データを利用した汎用PC環境での100Gbps超での通信実性能コンテスト)は、 当社で開発・パッケージ・ライセンスを提供している長距離WAN/LFNネットワーク向けの高効率・高性能ファイル伝送ツール「Archaea tools」 (商用サポート製品)を利用し参加いたしました。本コンテストで使用される環境は、一般市販部品のみで構成されたPCをコンテナ環境で動作させ、 既存運用回線を使用し、実用的な性能評価を実証するためのもので、本成果パフォーマンスは現時点ですぐに利用者へ提供可能なものです。 本年度DMC23の特段の成果として、通信環境が不安定な、Starlink(衛星インターネットアクセスサービス)環境を用いた天候や衛星位置状態に左右される環境下において、高い通信パフォーマンスを維持、 発揮することを確認でき、以下のアワードの受賞につながりました。

■受賞内容
不安定なネットワークにおける最高のパフォーマンス発揮した「Best performing in impaired networks」の受賞

※受賞実績の詳細は、以下国際会議サイトでの告知をご覧ください(英語サイト)
https://www.nscc.sg/data-mover-challenge-2023/

■本件に関するお問い合わせ先
株式会社クレアリンクテクノロジー
[Email] sales@clealink.jp / [TEL] 0774-98-3873(代)
[会社WEB] https://clealink.jp / [製品WEB] https://clealink.jp/hcp/

本チャレンジ期間中の主要な性能記録や詳細は次の通りです。開催主催者WEBと併せてご覧ください

※使用ソフトウェア Bytix Archaea ver. 1.5.2

[Best Throughput]

・回線帯域:100Gbps (非排他利用での既存の研究機関間の接続回線を活用したL2/L3網)
・転送ファイルサイズ:2TB (1ギガバイトの約2000倍の容量)


■RAM間(Memory to Memory)データ通信性能
拠点 通信性能
サウジアラビア ~ フィンランド 平均スループット:89.1Gbps
※TCP(多重度:12)

■DISK間(DISK to DISK)データ通信性能
拠点 通信性能
サウジアラビア ~ フィンランド 平均スループット:15.1Gbps
※TCP(多重度:12)

※DISK間通信は、使用した機器のディスク性能によるボトルネックが大きく通信性能を示している訳ではありません。


[Starlink(衛星インターネットアクセスサービス)環境]

・回線帯域:上り5~25Mbps / 下り40~220Mbps

※性能測定ツール(hperf)にて計測


■アップロード
通信方式 多重度 スループット
TCP方式 1 11.6 Mbps
TCP方式 8 20.9 Mbps
HpFP方式 1 24.9 Mbps
HpFP方式 8 28.8 Mbps

■ダウンロード
通信方式 多重度 スループット
TCP方式 1 37.4 Mbps
TCP方式 8 212 Mbps
HpFP方式 1 146 Mbps
HpFP方式 8 276 Mbps

本ソフトウェアは、スーパーコンピュータ、高性能計算機、データサイエンス、高度学術ネットワーク、 大規模データ処理などの日々増大する多量のデータを計算機間、計算機拠点間、国際間など既存の高速回線を活用し、 高いパフォーマンスで伝送することができるもので、画像、映像、科学技術データをはじめとして多くの場面で利用可能です。 遅延、パケットロスの多い衛星ネットワーク環境においても、独自プロトコルであるHpFPによって高い通信性能を発揮し、 幅広いネットワーク環境に対応できることを改めて確認でき、幅広い環境・分野での活用が期待されます。